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lastcatの個人サークル、kokodoko(http://www.pixiv.net/member.php?id=85666)のブログです。IDOLM@STER、咲-saki-が主。

輝きの向こう側へ! 感想(ネタバレ有)

アイマスの映画輝きの向こうへ!を見てきました。以下感想。

当然ながらネタバレを大量に含むので、まだ見てない人はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずシアターに入って、CM一つ一つが終わるたびに、「次かな、もう始まるかな……」とドキドキして手に汗握ってました。こんなに始まる前から緊張したのは初めてかもしれません。タイバニの激情版の宣伝が数回流れてたんですけど、相変わらずUSGがいい曲書いてて「映画を見に行くかはともかくこの曲は覚えよう……」と思ったことを覚えています。

2ndVisionのロゴに鳥肌が立ったのも束の間、いきなり劇中劇の「眠り姫」に度肝を抜かれる。jライブシーン以外の作画力が80%くらい注ぎ込まれてたんじゃないか、ってほどすごい映像であそこだけで「もう元取ったわ……」と思いました。書下ろしのFate of ほげほげ~って曲もすごくかっこよかったんですけど、個人的にアイマス曲でもTOPレベルで好きな眠り姫がかっこよく編曲されてて(もしかしたら映像との相乗効果でそう聞こえただけで編曲はされてなかったかもしれない)、しかも物語に絡んでてうぉぉぉぉってなりました。ちょうどこう能力バトルモノっぽい同人作品を考えてたりもしたので公式に先を越されたという気持ちでした。OVAでキサラギをこれをやってくれるとそれだけで需要あると思うんですけどどうでしょう……

 

そのあと、久しぶりに765のみんなが動いてる日常にただ感動と懐かしみ。ただ、立場の上だけでも(心情に関してはまた後述しますが)アニメの最終話からの「続き」の位置にみんながいて、「ここまで来たんだなぁ」と赤羽根Pみたいな気持ちになってました。お前は何様なんだ……春香がリーダーに選出された瞬間の美希の表情がかなり印象深かったです(これだけで一本描ける)。

 

合宿。意外にも合宿はサクサク進みます。それでも時間にすると二話分くらいは使ってるのかな。こうミリオンの子たちが765の熱い(そして若干内輪な)ノリについていききれないところがすごくリアルでよかったです。そりゃあいきなりあれには馴染めないわなぁ、最古メンツは9年とかの付き合いなわけだし。

 

カナちゃんが練習に来なくなって、見捨てるかという選択のときに厳しい言葉を吐いてた志保(たぶん)ちゃん。演出さんか脚本さんの話にもありましたが、若さゆえの頑なさみたいなものの表現役としてとても頑張ってくれていたと思います。憎まれ役だったのにえらいね……大先輩ズに苦言を呈するセリフのアフレコ難易度すごそう……

カナちゃんが精神的にトラぶって、春香の電話を拒絶するシーンの最後のセリフが印象的でした。「私は天海先輩みたいに強くないから」……今回のカナちゃんは春香に憧れてアイドルになりたくて、ここまで来たという一般人、「お客さん」目線からアイドル側になったという特殊な立ち位置のキャラでした’(たびたび春香ちゃんとファン視点での呼び方をしてしまうことからもそれは色濃く演出されていたと思います)。雪歩とか春香が「私も昔はダメだったけどいけるいける」というセリフを合宿中とかによく言ってたんですけど、ああいうセリフ、上から下にむけて放たれたときときどきひどく空々しく響くんですよね。視聴者はアニマスでのあれこれを知ってるからうんうん、となれますがミリマスの子たちからすればそんな裏側の努力なんて知らないわけで、彼女たちの中では765は初めからプロとして存在したように思えるわけです。そこから浴びせられる言葉は、たとえ励ましの言葉であってもなかなか届かせるのは難しいよなぁと思ってたんですが、見事にそこを射抜いてくれました。

 

そこから春香の悩みが始まります。ここで悩めるから春香はリーダーに選ばれたんだろうな……と思いながら見守ります。部屋で電話を切られたときに「あぁ泣くのかな、でも泣いてほしくないな」と思ってたらちゃんと泣かずに天海春香としてどうしたいかを決断した春香にもう感動ですよ。これが成長の証ですね。伊織がミリマスの子たちに春香への信頼を語ってるシーンも象徴的でした。伊織は今回本当にいいポジションに入れくれましたね。実質裏のリーダーと言っても過言じゃなかったと思います。また、たびたび挟まれる美希の春香への感情の描写。アイマスはやっぱりメインは春香千早美希の三人だと思いますが、アニメ版最後少しだけ匂わせた美希と春香の関係が少しずつ見えてくるような気がします。美希はハリウッド女優にもなって、踊りも覚えるのも一瞬で、春香さんはその辺のスペックだけ見れば美希には圧敗なわけですが、それでも美希は春香には一目置いている、どころじゃない信頼というか「敵わないな」、という感情を抱いている。そもそもそんな感情を持てていること自体が美希自身がものすごく成長していることの証でもあるわけですが、そこについては個人的にこれから彫り下げていきたいですね。

 

アリーナの会場での春香さんの演説シーン。「私は天海春香として、そうしたい。いままで出合った人が一人でも欠けてたらここまでは来れなかったからこそ、私は一人もおいていきたくない」。この子は本当に立派になったな……と思いました。もやもやした感情と戦って一時自分を見失いかけてたアニメを経て、もう自分なりの哲学をちゃんと立てててるんですね(正妻千早の助けもありましたが)。その演説の内容もそうですし、この成長を促してくれた新しい風としてのミリマスの子たちも本当にありがたい存在だったと思います。765だけだったらもう問題は起きないレベルでみんな成長してしまいましたからね。

 

最後のライブシーン。ガールズを後ろから見守るバネPの横顔はセリフも相まってそれだけですごかったです。そして主題歌の「M@STER PIECE」見事に高まったテンションを最高の形ではじけさせてくれる曲で、「アイマスに神前さんがいてくれて本当に良かったなぁ……」と思いました。歌詞も「集大成」を意識させるもので、ワンフォーオールの存在がなかったら「あれ?アイマスもしかしてこれで終わり?」と思ってしまうような名曲でした。間違いなくアイマスの区切りになる曲だったと思います。

 

以下雑感。

876の子たちが(ポスターとはいえ)ちょこちょこ出てて嬉しかった。後輩ポジとしての出番はミリオンの子たちに譲ってしまったわけだけど(彼女たちにはそれぞれとても魅力的なエピソードがすでにあってしまってるので純粋な後輩アイドルとしては描けないのです。仕方ない……)公式が「忘れてないよ!」ってアピールしてくれててとても嬉しかったです。いつかまとまった形で動いてる876見たいなぁ……

全体として、面白かったというのと同時に、「またいいネタが来たなぁ」という感想もあったのが正直なところです。少なくとも錦織さんの頭の中のそれぞれのガールズの哲学みたいなものがかなり浮き彫りになった作品だったと思います。これを種にまた色々と考えを巡らせて、キャラの深みを除けたら嬉しいですね。

いやーさいたまSSA申し込んどいてよかった……